《 現場班報告 》
お盆の後の予定が立て込んでいるので、17日より薬液ポンプのメンテナンスを含めた準備作業、18日から栗東の沈下修正工事に着工しました。
建物敷地内に機材機器が置けなかったので、隣地の方にお願いして設置させて頂きました。
ご協力に感謝申し上げます。
今回の物件は部分的な沈下修正工事です。
外壁面が15mm程度全体に沈下しており、室内やほかの部分には沈下がみられず、局部的な建物の沈下です。
地盤調査を行った結果、表層がやや弱い程度なので、1m位深い地層で布基礎に必要な支持力は十分ありました。
地盤改良工事の過程の薬液注入によって、1cm程度基礎が持ち上がる事を想定した計画としました。
弊社は沈下防止として地盤改良も行っていますが、いつもレベルが2~3mmは上がる許可を頂いています。
これは、薬液注入により地盤が固まる際、どうしても地盤が上がるためです。
地盤に空隙や軟弱部分があるところに薬液は流れます。流れた先が埋まり薬液が広がった段階で地盤が隆起します。
目視で建物が上がった事を確認して初めて注入をストップします。
今回は表層部分の強化をするため早い段階で建物が上がると予想できました。
室外機がある場合は注意が必要です。
基礎と一体化していない、且つ建物に比べて軽いので室外機基礎だけが持ち上がってしまう可能性があります。
このようなケースはいままで数百件の施工をしてきた経験で判断し、注入角度や注入量を決めて施工します。
外壁部分の数箇所のレベル計測も常に計測しながら行っています。
薬液注入で、一度上がった地盤は下げることができないので十分注意が必要です!
1cmで工事をするの?と思われる方も居れると思います。
たとえ1cmでも距離が短い間で急激に下がっている場合、3/1000を超えることがあります。
今回のように1cmの沈下ですが計測では7/1000あり、体感的にも下がっているのが感じられます。
また建具の不具合が出て開け閉めが困難でした。
1cmでも生活に支障出る事がありますので侮れません。
弊社は沈下修正及び曳家工事も行っております。
1cmでも1mでも、柱1本から建物全体まで幅広く修正できます。
地盤沈下でお困りであれば気軽にご相談下さい。