床下の空間で沈下修正作業が出来ます!

《 工事班報告 》

愛知県あま市で沈下修正工事を行いました。

最近は新着工事が続いており、複数の工程調整に奮闘しています。

今回ご依頼のあった建物の現状は、建物の出隅(2F通柱)が沈下しており出隅付近の建具が開閉出来ません。

部分的に床が20/1000の勾配で、歩くと明らかに下がっている事が判ります。

建物の両サイドが境界線との距離が無く、お隣の家もあり人が入って作業する事が出来ません。

前面道路と建物も距離がなく機材機器も置けず、

3tクレーン付トラックも進入出来ないので200V機材を使用する沈下修正工法の選択肢がありません。

検討の結果、今回は内部床下での作業で耐圧板工法を施工する事になりました。

写真の軽自動車(デッキバン)で使用材料を搬入します。

油圧ポンプも100V用の小型ポンプを使用します。

弊社の油圧ジャッキは上げる時も下げる時も油圧で行います。

ハンドジャッキのように油圧を抜いて下げる方法は、建物が一気に下がり、

建物の破損が出る可能性があるので弊社では使用する事はあまりありません。

床下寸法が≒450mmあったので人が進入して土間斫(はつ)り・掘削を進めます。

この空間が低い場合は床撤去をするしかありません。

基礎下の空間は400mm以下の場合、作業不可能とお考え下さい。

和室の場合は床下空間があっても畳と床板を撤去します。

その方が作業効率が良く工期短縮につながるからです。

油圧を伸ばしながら耐圧板を沈めて地盤の締固めと反力を付けます。

1台づつ順番に反力を付けていき、建物が浮き出したら油圧ジャッキの全台数を同時に伸ばして建物を基礎ごと持ち上げます。

今回は小型ポンプを使用しており油容量が小さいので4台が限界です。

分流器を使用して各ジャッキを操作し、床上でレベル計測を行いながら微調整します。

この調整もテクニックやコツがあり、経験値が物を言います。

今回は反力が付いてからレベル修正まで、1時間程度の作業でレベル修正目標値まで修正出来ました。

どうしても建物からミシッ!ミシッ!と音がしますので施主様も不安がられていましたが、

修正後に窓の開閉や違和感が全く無くなったことに驚かれていました。

 

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