熊本市で先月末より着工した沈下修正工事が完了しました。
熊本地震により10cm以上の沈下をした建物を±2mmまで復旧出来ましたので施主様も大変喜ばれていました。
今回は液状化で大きな被害が出た地域で、公共事業で液状化対策を行っている地域です。
今までの段取りとは大きく異なり、
液状化対策としてライト工業様のエコシリカ注入を建物下全体に行われた後の施工となりました。
今回の物件のエコシリカ施工時に、ライト工業様の施工担当者の方に時間を設けて頂き、
施工内容や施工後の状態をお聞きし、綿密な打ち合わせを行いました。
沈下10年補償との兼ね合いがあるので補償会社とも協議の連続です。
施工内容を反映した施工計画書を熊本市に提出、準備完了です👷
そして施工となりましたが、問題発生・・・
建物を中心に近隣の全てのお宅がエコシリカ液状化対策の同時施工中!
そのため道路も通行止め、道の中心でボーリング作業!
・・・これでは弊社の4tクレーン付きトラック車両が入って行けません・・💦
現場着のセメントを積んだトラックが近くまで来ているのに、入ってこれないもどかしさ。
何とか遠回りの道を見つけてギリギリ搬入出来ましたが、次の日にはその道も工事で通れなくなる状態です。
次の資材搬入が出来なければ工事が止まる・・・工期が決まっているのに・・・とドキドキです💦
警備員さんが、いつも視界から消えることのないくらい立っておられます。
住宅街でもあり保育園も近いので厳重にされていますね。
レベル修正工事に関しては普段の施工通りに進めて行くだけですので問題はないと思いきや、
地上への噴き上がり量が普段の5倍以上ありました。
また建物の上がり方がいつもと違った動きをします。
それはダブルロック1セットで5mm上がったかと思えば、その後2セット注入しても動きがありません。
10cmの沈下ですので、開始時はダブルロックをどんどん注入します。
仕上げ時の数ミリを合わせに行くときには、今回の施工時の上がり方が通常とは違っているので
薬液セット数がどれだけ必要か分かりにくかったのですが、
普段なら注文しない予備薬液を多めに搬入して不足が出ないようにしていましたので、
足らなくなる不安はありませんでした。
施工時の違和感はエコシリカとの相性も有るのでしょう。
今回はライト工業様のエコシリカとのコラボ(勝手にコラボと言ってます)による沈下修正工事となりましたが、
結果ダブルロック工法での施工だけの方が薬液噴出分が抑えられたかなと思います。
掃除の手間の分が大幅に増えてしまいましたので、
今後エコシリカで液状化対策をした物件につきましては、養生費や清掃費を計上しておく必要がありますね。
工期は当初の想定通りに完了出来ました。
エコシリカ施工により地盤の支持力も十分に上がっている想定で初期地盤改良手間を減らして設計していましたが、
エコシリカ施工で想定通りの成果が出ていたのだと思われます。
さて、年末までに熊本市でもう1件施工をおこなって、今年の工事納めにしたいと思います。