熊本地震の影響で土間下が地盤沈下した物件の空隙充填工事を行いました。
一度、平成29年に土間下に空隙があるのかどうかの調査を行った物件です。
コンクリート造の建物で1階が事務所と作業場があり、
基礎図面からスラブ土間が有ることが判ります。
たまたま表面波探査機材を積んだ車で熊本県に居りましたので、表面波探査の機材でスラブ土間の上から調査を行いました。
床仕上げをしてある事務所側は計測不可能でしたが通路部分と作業スペースは計測可能です。
表面波探査は土間と地盤が接していれば受信機に何らかの反応が返ってきます。
探査をしてみましたが、、、、あれ💦・・・反応がない。
・・・ということは、建物&スロープ共に表層でデータの反応が無いため空隙があると判断しました。
小型スコープが通るだけの1cm程度の穴を開けて内部を確認すると、
スラブ土間が宙に浮いている状態でした。
報告書を制作し、調査結果をもとに弊社が販売している『バルクアップ』という充填材を使用した
空隙充填工事を提案させて頂きました。
バルクアップは、決められた水量にバルクアップ材を入れて2分間撹拌した後、
セメントを投入し、1分間の撹拌で出来る優れた充填材です。
どのようにが優れているかというと・・・🌟
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①充填セメントミルクに比べて撹拌するセメント量が減ります。
1㎥のバルクアップに使用するセメントは14袋ですみます。
そのためセメント量を減らすことが出来るので、場所を取らずに施工可能です。
②充填後に1.5倍~1.7倍に膨張しながら体積を増やします。
『バルクアップ』の名前の由来は”体積を増やす”という意味からです。
エアーモルタルと違い、充填してから体積を増やすため、
充填口まで充填出来ていれば空隙残りがありません。
土間下の不陸があっても、土間下いっぱいまで膨張します。
③比重が軽いため充填後の負荷は減ります。
バルクアップの比重は0.7です。コンクリート比重が2.3と比べると1/3以下であることが判ります。
④流動性が良い。見た目は水に近い状態で広く流れていきます。
途中で止まる事が無いので空隙残りが出ません。
⑤バルクアップ材は小分けにしてあるので必要量だけ撹拌して使用できます。
残量が出にくくなり廃棄物を軽減できるので、処理費用を安く抑えることができます。
そんな『バルクアップ』の性能です。
圧縮も土より強いので安心です。
さて施工状況ですが、コア穴を開けてビックリ!です。
平成29年の調査時より明らかに地盤が下がっています!
20cm・・・💦💦
余震が続いたのでそれが原因かと思いますが・・・地震は怖いですね。
充填作業を開始、今回は少量のバルクアップ材で済む想定で、
バルクアップ材を桶で撹拌しています。
施工が完了し、使用後のバルクアップ空袋から使用量を計算すると、
結果、充填は軽く10㎥を超えていました。
熊本市の担当者様も確認に来られて空隙量に驚いておられました。
今までは土間下充填にベントナイトやモルタルを使用する事が多かったのですが、
材料の進化に合わせて使用する材料も変わってきます。
充填材『バルクアップ』のお問い合わせは弊社まで♬