熊本地震に便乗した悪質業者の手抜き工事をカバー！

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沈下・傾き修正
熊本地震に便乗した悪質業者の手抜き工事をカバー！

沈下・傾き修正

熊本地震に便乗した悪質業者の手抜き工事をカバー！

震災が発生すると補助金詐欺や悪質業者がすぐに『発生』します！

　悪質業者の被害者の方から、㈱金城重機様にご相談があり、当社を紹介していただきました。
　熊本地震に便乗した悪質業者による被害であり、施工主様からは「工事費用の半額を業者に支払った。その後業者は工事を始めたが、そこそこの作業を行ったあと、ある日を境に来なくなった。工事が終わったことも聞かされず、そのうえ”建物のレベルも直さず”勝手に工事を中断して消えた。」とお聞きしました。
　周囲には土嚢袋や道具が放置されており、基礎下の掘削穴は掘られたままで、ジャッキも放置されていました・・・。
　当社はどのような建物でも直す自信があります！先述の工事費用のこともあり予算の少ない中、ご協力させていただきました。

　建物のレベルを計測しても直っている様子は全くありません。
まず「その業者が何をしたのか」の調査から行います。
　基礎下の掘削穴がそのまま残っていたため、その中を確認させていただきました。
何やら怪しげな支持棒(？)が見えています。当社が行っている施工では見たことがありません(参照：https://n-network.com/business/)。
何だろうと先に進んでみると・・・

　その光景を見て愕然としました。このような状態だと当然建物は持ち上がりません！
　ハンドジャッキでのレベル修正の場合、上げることそのものは容易ですが、微調整時に下げることが困難です。というのも、ハンドジャッキのつまみを回すと、一気に力が抜けるためです。
この状態だと、写真の支持棒(？)も回さなければハンドジャッキは上手く下がりません。
　レベル調整はこまめな確認が必要なので、作業しやすく掘削しておくものですが、こちらの支持棒(？)は何本もあるにもかかわらず、掘削穴は人ひとり分しかありませんでした。
これではレベル調整と確認も困難で、沈下修正を行おうとするにはあまりにも信憑性に欠けています。

　他の穴も同じ状態でした。このような支持棒(？)で、建物を支えられるはずがありません。
　むしろ建物を持ち上げられずに済んだので、建物の破損や大事故になるところを免れたのだと思います。

　当社では地盤調査の結果を得てから、地盤改良を全体に行いました。
しかし、この穴が原因で完全な注入ができません。
　本来なら薬液注入のみで建物を持ち上げるのですが、これだと薬液が穴に逃げてしまいます。
　そこで、連動油圧ジャッキを設置して建物全体を傷めずに持ち上げることにしました。

　この写真の右側にある黄色いジャッキが当社使用です。この違いが当社と悪質業者との技術力の差です。
　このように沈下修正工事は、機材機器の揃っていない業者が行える工事ではありません！
　当社では実績と経験から「いかに建物を安全にリスクなく修正できるか」を常に研究しているため、悪質業者が簡単に真似できるものではないのです。

　全体をレベル修正しましたが、どうしても誤差が1cm以上出る箇所が複数発生しました。不思議に思い床下を調べてみると・・・
　なんと基礎パッキンと土台の間に別のパッキンが挟み込んでありました。これでは基礎が水平に直っても、床に不陸が発生してしまいます。
　悪質業者が基礎が上がらないのでパッキンを挟み込み、土台上げで無理に直そうとした跡です。信じられません・・・。

　建物に負担を掛けずに先ほどのパッキンを取り外すことができたので、床のレベルも全体に5mm以内に収まりました。

　震災の混乱の中では沈下修正業者を名乗って詐欺をする業者が「発生」します。
　今回の悪質業者だけではなく、他にも二重契約や補助金詐欺が常套手段の”新宿に本社を置く某業者”が熊本日日新聞などで取り沙汰されていました。
震災によって被災された上に、悪質業者からも被害を受けられる方が気の毒でなりません。
　このような悪質業者の被害に遭わないように、その業者へ直接工事を依頼するのではなく、信頼できる工務店様を通して管理してもらうなどの安全策を取っていただければと思います(もちろん当社でも対応しています)。