滋賀大学文化財講堂嵩上げ工事

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沈下・傾き修正
滋賀大学文化財講堂嵩上げ工事

沈下・傾き修正

滋賀大学文化財講堂嵩上げ工事

『君の膵臓をたべたい』のロケ地！

　2017年7月28日から公開された映画『君の膵臓をたべたい』。浜辺美波、北村匠海、小栗旬、北川景子らが出演しており、ロケ地は滋賀大学経済学部です。
　映画の中では桐岡学園でしたが滋賀大学の正門です。舞台の図書館(外観に使用、図書館内部は豊郷小学校)が今回工事をさせていただいた重要文化財の滋賀大学の講堂です。
　㈱伊藤組様のご依頼で沈下修正と嵩上げ、地盤改良工事を行いました。

　基礎がレンガ積の講堂のため耐震が無く使用できない状態でした。彦根城の堀が横にあり沈下も見られるため建物を持ち上げてレベル修正し、基礎を新たに作り直して建物全体の耐震化も進める工事です。
　土台はほぼ腐食しており、柱縛りにて鋼材を組むのですがその柱も腐っています。ステージや造作柱や螺旋階段などの納まりによって鋼材の縛付高さに余裕がありません。何とか組付けた後にセレモニーで関係者の皆様が集まり、連動油圧ポンプのボタンを押して嵩上げスタートです。

　建物面積が680㎡越、高さを現況地盤から2m持ち上げるため大量の組付鋼材を搬入します。
長浜から彦根までの往復では間に合わないため10トントレーラーを入れて搬入しています。
彦根城の堀と建物の間の通路も学生さんが常に通るため自由に車の出入りができず、運搬がほぼ人力で行っています。
　嵩上げ後は遠くから見ても綺麗ですね。

　嵩上げ後は地盤改良を行います。重機が入らないので弊社の『ダブルロック工法』による薬液注入地盤改良です。
建物面積が大きいので改良も時間が掛かりました。出来高が地盤調査結果のため夕方作業が終えた後に表面波探査法で注入箇所のデータを取り、支持力が出ているかを確認します。
　解体作業も同時進行で現場内の様々な業者が溢れていましたが、㈱伊藤組様の管理で滞りなく進んでいました。流石です！

　講堂のステージ周り、アーチは漆喰で塗られています。いかにひび割れを出さないかに気を使って嵩上げしているのですが、腐食した柱が滑る、掘削時の振動でセイロがずれるなどアクシデントもありながら、その都度組み直しやセイロ養生のやり直しを行い、漆喰は無事のまま工事が完了しました。
　工期も今日聞いて明日対応などスピードを重視される工事でした。