漆喰のひび割れを止めます！

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沈下・傾き修正
漆喰のひび割れを止めます！

沈下・傾き修正

漆喰のひび割れを止めます！

ひびが入ると漆喰塗りも台無しです・・・。

　滋賀県草津市の藤田工務店㈱様のご依頼で、現代風の蔵の沈下修正工事を行いました。
　2間×2間と小さい建物ですが、勾配が10/1000を超えていたうえに沈下量が５cmあり、沈下部分の漆喰の割れも顕著に表れていたため、ひび割れがこれ以上酷くならないうちに地盤改良と沈下修正をします。
　側面は三面水路でうしろが田んぼです。地盤改良の際にダブルロック材が噴き出す可能性があるため、事前に了解を得てから着工に入りました。

　入隅(二つの壁が内向きに入りあってできる凹になっている角のこと)は、柱がずれて基礎も折れています。漆喰も段差があり、ひび割れが広がっていました。
　漆喰の仕上げが薄いことから、浮いている箇所が剥離して落ちる場合も考えられたため、建物を慎重に上げなければなりませんでした。

　薬液注入の機材・資材搬入を行うのですが、搬入場所が母屋からの通路に当たるため、機材等を置ける範囲が限られていました。
　搬入場所が狭い場合は、その日のうちに使用する分だけのセメントとダブルロック材の袋を持ってくるなどの工夫をします。

　構造物と擁壁の間から薬液が噴き出してしまいました(すぐにゲル化するため流れ続けることはありません)。
もちろん、工事の最後にこの噴き出した分は回収して掃除をします。
　薬液ポンプで圧力をかけながらダブルロック材を注入するため、空隙や隙間がまず埋まります。その後、地盤の弱い箇所まで薬液が行き届いて行きます。
　隣の排水管から薬液が出たときは「母屋の雨水管が埋まってしまったかも！？」と焦りましたが、掘り出してみると切断された配管だったので一安心しました・・・。

　地盤改良後に内部の土間を斫って、油圧ジャッキを仕込む準備をします。
　準備中に想定外のコンクリート土間が基礎下から出てきたので、このコンクリート土間の斫り作業を始めました(このコンクリート土間ごと持ち上げなければ沈下は直りません・・・)。

　予定していた全ての箇所に油圧ジャッキを設置し、連動油圧ポンプに接続してレベル調整を行います。
　先ほどのコンクリート土間のこともあり、掘削穴が深くなったため、ライトで照らしながら油圧ジャッキの状態を確認します。
　全体に-5mm以内にレベル修正を行い支持金物を設置し、空隙充填を行うことで沈下修正が完了しました。