建物を移動する
木造母屋 基礎ごと嵩上げ
ベタ基礎1mまでの嵩上げであれば『バルクアップ工法』
梅原建設様のご依頼で敷地内にある母屋、離れ、車庫の移動および嵩上げを行いました。居住されながらの施工のため、1棟ごとに曳家➡補修の繰り返しで1年工期でした。
離れの屋根が母屋の軒下に入り込んでいるおり、移動に伴う持ち上げができない状況。建物の高さはそのままで基礎を割り、必要箇所は地盤を掘って道を通りなんとか横移動できました。その後2m高い丘に仮置き、基礎完成後に曳戻して収めました。
母屋は『バルクアップ工法』で施工!1mまでのベタ基礎に特化した嵩上げ工法で、工期や金額も大幅に抑えられます。バルクアップ材は土より比重が軽く、強度は3倍程度あるため圧密沈下が起こりません。
車庫は大移動の末、丘の上に設置。最初あった場所から3m以上持ち上げています。
母屋の施工状況です。
バルクアップ工法は基礎ごと建物を水平に持ち上げます。基礎下に支持金物を設置して建物内部の床レベルを合わせて固定します。基礎下を撮影すると建物が宙に浮いているのが判ります。
基礎下から建物の向こう側の光が漏れてきています。この状態で60㎝嵩上げしています。
この後に基礎周囲に型枠を設置してバルクアップ材の充填を行います。
バルクアップ材を充填して型枠を外したところです。
従来工法であれば建物を2m近く持ち上げる、または移動して60㎝の盛土工事を行います。
今回の条件では既に擁壁があるため、盛土工事も大変な金額になると予想できます。
バルクアップ工法はその手間を短縮が出来るので工事費用の削減が可能となります。
型枠を外した後は周囲の擁壁を上げるなど外構工事を行い完了です。
バルクアップ材は土より強度があるため崩れることはありません。増打ちした擁壁には土圧はほぼ掛かりません。
基礎ごと上げているため補修も少なく、居住されながらの施工でしたが、出入りの不便が出る程度で生活に支障はありませんでした。
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