建物を移動する

道路拡張のため土蔵と離れの移動

昔の建物は直角が正確でない

 福井県三方上中郡で夢源建築様のご依頼で曳家工事を行いました。道路拡張にともない道路沿いの離れと蔵を敷地内に移動します。土蔵は広い場所に基礎を造り替えての大移動です。
 離れは建物を車庫に利用されるとのことで床をすべて撤去し、柱縛りで組付けて持ち上げました。
持ち上げた状態で基礎を新設し、基礎完成後に建物を移動させて据付けます。

 土蔵の直角が出ていないため基礎立上がりの幅を広げて基礎制作しています。入口を支点にして建物を調整し、どんな風にも据え付けが出来るように基礎業者様が工夫してくださいました。
 道路面の壁1面の柱足元がすべて建物中心に寄っており、上部より足元の方が狭い状態で組付けに難航しました。
 土台も石積に合わせて下端を削ってあり、移動先に設置後、モルタル充填し固定します。乾くまで組付けはそのままです。

 ユニック(クレーン付トラック)が建物前まで進入できるため作業はスムーズでした。
荷下ろし材料をそのまま組付ていけば、敷地内運搬などの手間を減らすことができます。
 建物自体はしっかりしていましたが、土台は腐食のため今回取り換えになります。

 今回は車3台駐車可能な車庫として利用されます。
 古民家再生は建物の使用目的を車庫やギャラリーなど様々な再利用方法が提案されます。柱や梁が立派なものであれば解体せずに古民家再生する価値はあります。

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