建物を移動する
居住しながらの嵩上げ工事
居住したままでも施工可能です!
㈱坂根工務店様のご依頼で住宅の嵩上げ工事を行いました。
30分走れば天橋立に行くことができる海に近い場所での施工です。風が常に吹いており、撮影用のドローンを飛ばしても風に流されて操縦不可能で、隣の車庫の上に落下させてしまいました。
水害対策の嵩上げが主な目的で、基礎造り替えのため土台下に鋼材を組付けて建物を持ち上げます。
後ろの外壁と既存擁壁の面が揃っているため、1m建物を移動させて余裕を作ります。
施工主様が居住された状態での作業であったことから、床下での作業がメインになりました。
基礎の立上がりを斫って鋼材を通す穴を設けます。一般住宅の基礎なのですが、立上り鉄筋がダブルで組まれており、フープ筋まであるためピックの先がコンクリート基礎に入っていきません・・・。
1週間程度の斫り予定が2週間かかってしまいました。浴室も建物中心にあり4面共コンクリート壁で立ち上がっていました。これはさすがに解体すると隣のトイレも壊してしまいますので居住が不可能になります。
そのため壁を設け、トイレは使える状態にした上でコンクリートを解体し、下地や土台を急いで取り付ける作業になりました。
建物の持ち上げに際し、アンカーボルトを切り離す作業があります。
移動先で既存のアンカーを使用するのか?または新設のアンカーを設けるのか?によって作業内容が変わってきます。
連動油圧ポンプを使用して油圧ジャッキを利かし、土台と基礎天端の隙間にレシプロソーを入れてアンカーを切断していきます。
基礎と擁壁を造り替えるため2.5m建物を持ち上げました。この程度の高さがないと重機作業ができず、全て手作業になってしまいます。
既存基礎解体が完了した後、セイロ養生は型抜きをして基礎工事に入ります。
立ち上がりが来ない場所に養生を組んでありますので、基礎の立ち上がりができた段階でセイロ養生の組み替えを行います。
型抜きされた場所の鉄筋組みと、コンクリート打設が完了すれば基礎の完成です。
施工主様が居住されているので、建物の出入りには階段が必要になります。
足場材で階段を設置し、出入りに支障が出ないようにします。
階段は建物を上下するたびに組み替えて、階段を入口の高さに合わせます。
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